国立の薬学部って難しいよな。なんかメリットあるの?


薬剤師を目指す人は、薬学部に入って6年間勉強しなければなりません。

ここで気になるのは入試難易度ですよね。

薬学部で医学部のように、医療系の国家試験の受験資格がとれる学部ですので難しそうです。

実際、(大学によりますが)誰でも入学できる簡単なものではありません。

調べてみると、国立薬学部と私立薬学部では入試の難易度が大きく異なることがわかります。

国立薬学部の場合は、最も簡単な大学でも偏差値65程度と、難関私立大学に匹敵します。

一方で私立薬学部では、偏差値30台でも十分狙えます。

どちらも同じ薬学部、同じように薬剤師免許をとれるのにこんなに違うのはなぜ?と普通の人は思いますよね。

わざわざ国立薬学部に行くメリットがなにかあるのか(就職や出世に影響があるのか)。

本記事では、入学するのが難しい、国立薬学部をわざわざ目指すメリットについて整理、記載しています。

国立薬学部の入試は難しい

薬学部を目指すにあたり、入学試験は難しいかはとても重要なポイントです。

国立の場合、薬学部に限らず難関大学というイメージがありますよね。

薬学部のような医療系の学部なんか特に難しそう…。

結論を言うと、たとえ国立であっても医学部や歯学部よりは簡単です。

ただし、薬学部に限って、国立と私立を比較すると、やはり国立薬学部のほうが難しい傾向にあります。

国立大トップの東京大学薬学部は偏差値80ですし、国立薬学部で一番難易度の低い富山大学、金沢大学、長崎大学薬学部でも偏差値65です。

どうしても国立がよければ都市部の大学を避けて、地方に行くことになります。

国立大学薬学部 入試偏差値 2018 - 2019:参照 ヤッカレ http://www.ycpa.jp/

同じ理系の工学部や理学部と比べても、国立薬学部の入試難易度は高いですね。

薬学部を設置している国立の大学自体が少ないことも要因です。

一方で私立大の薬学部は難易度はやや下がります。

偏差値50を切っている私立薬学部はたくさんありますし、第一薬科大学青森大学の薬学部であれば偏差値30台でも合格できるレベルです。

Fランク薬学部で良い理由:薬剤師飽和する飽和する詐欺は気にすんな ただし、有名私立大の薬学部であれば、国立薬学部に引けを取らないくらい難しいようです。

慶応義塾大学や東京理科大学の薬学部は入試の偏差値が70前後ですから、こちらはかなりの難関大学です。

国立でも私立でも同じ薬学部同じ薬剤師免許


薬学部を志望する人の多くは薬剤師免許を取得して、将来薬剤師になりたい人かと思います。

この薬剤師免許については、国立大薬学部卒だろうが私立大薬学部卒だろうが、おなじ薬剤師免許です。

調剤薬局や病院での就職で区別されることもありませんし、薬剤師の世界では、医師・医学部のような学閥による差別もありません。

入学試験の難易度が違うのに、なんか納得いかない気もしますが、基本的に東大薬学部卒の薬剤師も、私立薬学部卒の薬剤師も同じです。

国立薬学部は卒業が簡単


上記のように「入試」に関しては国立薬学は難しいという結論になります。

では入学後はどうなるでしょう。

基本的に、国立薬学部であろうと、私立薬学部であろうと学ぶ内容は同じです。

そのため講義の難易度は同じです。

ただし、薬学部の場合、卒業と同時に薬剤師国家試験が控えています。

この薬剤師国家試験の合格率というのは、大学にとって学生集めに非常に重要な指標です。

特に私立薬学部では、学生が集まるかどうか=学費が集まるかどうかに直結しますので、重視しています。

その結果、私立薬学部では卒業前や進級時に、とても難易度の高い試験を設けて、卒業生=確実に国家試験に合格できる学生という構図作ろうとします。

そのため、単に「卒業」を考えた場合、私立薬学部のほうが難しい、国立薬学部のほうが簡単というのが現状です。

どちらにしても薬剤師国家試験に合格しなければいけませんが、ぜったい留年したくないというひとは、私立薬学部の留年率も考慮したほうがよいでしょう。







国立薬学部は圧倒的に安い学費がメリット


入試難易度が高いし、同じ薬剤師免許をとれるのになぜわざわざ国立薬学部に行くのでしょうか。

メリットはいくつかありますが、最も大きなものはその学費です。

薬学部の薬剤師養成課程は現在6年です。

薬学部の学費高い!必要な親の年収は?お金がないと薬剤師になれないの? そのため学費も6年分必要です。

私立薬学部の場合6年間トータルで1000 ~ 1400万円ほどの学費がかかります。

私立理系学部は高額になる傾向がもともとありますが、薬学部の場合は6年分ですし、これに加えて国家試験の対策費用(テキスト、模試、集中講義)が必要です。

一方で、国立薬学部の場合、国公立大学は学部問わず一律の授業料となっており、6年間トータルで300 ~ 400万円で済みます。

国立薬学部では、私立ほど国家試験の合格率を気にしません(学生任せにする)ので、必須で必要となる国家試験の対策費用も安くなります。

結果、国立薬学部では差額で1000万円以上の学費が浮きますので、普通の家庭にとっては、これは大きなメリットになります。


製薬企業研究職、開発職なら国立薬学部が有利


国立薬学部も私立薬学部も、卒業後に薬剤師として調剤薬局や病院で勤務するのであれば大差ありません。

しかし、もし卒業後に製薬企業の研究職や臨床開発職を目指すのであれば、圧倒的に国立薬学部が有利です。

現在多くの製薬企業は人員削減など行っており、経営のスリム化、効率化を図っています。

そのため、採用をかなり絞っており、研究職や臨床開発職は非常に狭き門となっています。

前述のように私立薬学部や国家試験対策に重きをおいている現状を踏まえて、各製薬企業の人事担当が、より研究者としての教育がされている(であろう)国立薬学部卒の学生を採用しやすい傾向にあるのです。

将来薬剤師以外を目指す場合は、多少入試が難しいとしても、国立薬学部を選んだほうがメリットがあるといえます。

では。
 
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