獣医師になるには?獣医学部の大学選び・難易度・偏差値・学費・進路をまるっと解説

獣医師になるには獣医学部大学選び難易度偏差値学費進路


今回は、「獣医師・獣医学部」というテーマに関する、総まとめ記事となります。

とくに獣医師になる方法、獣医師になってからの進路や、獣医学部の大学選びやその難易度・偏差値や必要な学費についての情報を整理していきたいと思います。

・将来、獣医師になりたい、獣医師になるにはどうすればよいか知りたい

・獣医学部を目指して勉強中!

・すでに社会人だけど獣医学部、獣医師への夢をあきらめていない

・獣医学部学生やその家族

こういった人のために「獣医学部・獣医師ってどうよ?」というざっくりとした疑問について、当ブログ中の関連記事を紹介しつつまると解説していきますので、参考にしていただければ幸いです。




獣医師になるには、大学の獣医学部に進学、卒業、獣医師国家試験の合格が必須!


まず初めに、基本中の基本となりますが、日本において「獣医師」になるためには、

・大学の獣医学部(6年制)に入学

・大学の獣医学部にて所定の単位を取得して卒業

・獣医師国家試験に合格

という3つのステップを踏むことになります。

獣医師になるための「獣医学部大学選び」は重要


上記の3つのステップのうち、一番の悩みどころは「獣医学部大学選び」です。


当ブログ内でも繰り返し書いていますが、獣医学部の大学受験難易度はかなり高く、相当の学力を必要とします。

また、記事執筆時点では、日本国内で獣医師国家試験の受験資格を得ることができる獣医学部系の学部・学科を設置しているのはたったの17校です。

そのため、競争倍率もかなり高く、獣医師を目指して、大学の獣医学部、獣医学科に入学できる人は、一握りの優秀な学生に限定されてしまいます。

獣医学部は楽しいが勉強は難しい、勉強が忙しい・辛い!


無事に獣医学部に入学できたとしても、決して安泰ではありません。

獣医学部の勉強は楽しい、学びがいのあるものですが、ぶっちゃけ、大変で、在学中はかなり忙しい学生生活をおくることになります。

特に、6年間のうち後半の3~4年間は、実習や研究、座学に追われかなり辛いものになることを覚悟しましょう。


最終的に獣医師になれば、動物とはいえ生命を扱い、それなりの責任を負うことになるわけですから、確かな知識と技術を身に着けることが求められるのです。

いわゆる文化系学部の大学生のような、アルバイトやサークル活動に明け暮れる、きらきらした学生生活は難しいでしょう。

獣医師国家試験不合格だとどうなる?難しい?その後の末路は?


獣医師になるためには、最後の難関、獣医師国家試験に合格しなければなりません。

別の言い方をすると、たとえ厳しい獣医学部の大学受験に勝ち抜き、無事に所定の単位を修めて卒業できたとしても、獣医師国家試験に「不合格」となると、獣医師として働くことができないのです。


実際、毎年行われる獣医師国家試験で不合格となってしまう人もいます。

不合格となった場合、翌年以降の獣医師国家試験で再受験に挑む人もいれば(いわゆる国試浪人)、諦めて別の道に進む人もいるようです。

獣医学部難しい!簡単に入るには?浪人率・現役率は?受験勉強・高校偏差値はどれくらい必要か。


獣医師国家試験の受験資格を得られる、6年制の獣医学部がかなり難しいです。

生命にかかわる仕事をするわけですから当然といえば当然ですし、獣医師というある程度の社会的地位と安定性の期待できる仕事に直結しているというのもその背景にありますね。

獣医学部の難易度、偏差値を考察:簡単?難しい?【国立・公立・私立】 


下記の記事では、 獣医学部の難易度、偏差値について詳しく考察しています。


ぶっちゃけ人間の医師になるための、6年制医学部に匹敵する難しさとなっています。

これは、国立大学、公立大学だけではなく、私立大学の獣医学部についても同じです。

同じ医療系の、歯学部や薬学部よりも数段上の難易度だと考えて間違いないでしょう。

獣医学部で入りやすい、偏差値低い大学はあるのか


このように書くと、「なんとか、比較的簡単、入りやすい獣医学部はないものか」と考えてしまいますね。

しかし、残念ながら、「獣医学部で入りやすい、偏差値の低い大学」というのは存在しません。

薬学部や歯学部だったら、地方の私立大学であれば、比較的入りやすい大学もあるのですが、獣医学部の場合は、どの大学もまんべんなく、難しいです。

偏差値の面でも、競争倍率の面でも。


まー、あえて挙げるなら、

国公立大学で、

「帯広畜産大学 畜産学部 共同獣医学課程」

「鳥取大学 農学部 共同獣医学科」

「宮崎大学 農学部 獣医学科」

私立大学で、
「北里大学 獣医学部 獣医学科」

あたりが若干ましかも・・・といった程度ですね。

獣医学部の浪人率・現役率はどれくらい?


こういった背景もあって、獣医学部の浪人率はかなり高く、高校卒業後に現役で合格できる受験生はかなり絞られてきます。

一浪や二浪は当たり前で、新入生のうち、ざっくりと全体の6割くらいが浪人を経て合格、現役合格できるのは4割くらいとなります。

もちろん大学よっては、8割が浪人経験者、とうい大学もあるでしょう。


上の記事では、獣医学部の浪人率・現役率の現実と、多浪を回避する方法や、滑り止めに関する戦略・考え方についても整理しています。


獣医学部に合格するには受験勉強時間かなり必要です


当然、獣医学部を目指すなら、大学受験の受験勉強は相当過酷なものになります。

「獣医学部に合格するには受験勉強はどれくらいしたらいい、何時間必要?」という疑問を持っている人が時々います。

結論としては、一概に「XX時間受験勉強すれば合格できる」というのは難しいです。


とはいえ、目安として、たとえば、

・平日は学校の授業以外に、一日5〜6時間

・土日、祝日は一日12時間以上

くらいの覚悟は必要です。

普通の学生であれば、これくらいやらないと、獣医学部に合格するために必要なのは「学力」は身に付きません。

なので、ぶっちゃけ、獣医学部に合格するためには有名どころや専用の対策をとってくれる学習塾に通うことをおすすめします。

独学、塾なしで合格することは不可能ではありませんが、相当な努力と精神力が必要になるでしょう。

獣医学部の理科選択について?生物不利って本当?


ちなみに、獣医師になるための獣医学部の受験では当然「理科」が必要になります。

高校の理科では、生物、物理、化学、地学の4種類がありますが、獣医学部の受験を考えているなら、地学以外の3つ(生物、物理、化学)のうち、1科目または2科目を選択することになります(1科目で受験可能な大学もありますが、基本は2科目)。

んで、この3科目のうち、どれを選んだ有利か?ってのは大事なポイントになります。

生物選択者は不利、なんて噂も。

これについては、上の関連記事でも詳細は書いています。


結論としては、あれこれ小細工せずに、理科2科目選択なら「化学と生物」または「化学と物理」で得意な方を選ぶのおすすめ。
 

獣医師になるには高校の偏差値どれくらい必要?


獣医師になる=「獣医学部に合格」が最初のハードルになると考えると、その手前の、高校での勉強がとても重要だとわかります。

では、将来獣医師になりたり、中学生や高校生として気になるのは「獣医師になるには高校の偏差値どれくらいだったらよいのか?」ということになります。


詳細は関連記事を読んでいただくと良いのですが、高校の偏差値としては、ざっくりと75程度はほしいところです。

これを聞くと、「私には無理・・・」と諦めてしまいそうになる人もいるかもしれません。

ただ「学力が足りないから、夢をあきらめてしまう」というのは、とても残念なことです。

日本の大学、教育システムでは、学力さえあれば、獣医師になれるのですから、むしろ諦めずに一生懸命勉強することをおすすめします。

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獣医学部の大学選び:おすすめは?


いざ、獣医師を目指して獣医学部への進学を考えた場合、どの大学に行けばいいのか?という「大学選び・おすすめの獣医学部」についても、当ブログ中で紹介しています。

獣医学部は何年制?就学年数は4年制と6年制を間違えないように!


獣医師を目指して獣医学部・大学を選ぶ場合、もっとも基本的なこととして「6年制」の獣医学部に進学する必要があることを覚えておきましょう。

獣医学部は4年制と6年制があるのです。


そして、獣医師国家試験の受験資格が得られるのは「6年制」の獣医学部だけです。

4年制の獣医学部を卒業しても、獣医師国家試験の受験資格は決して得られません(学問としての「畜産学」や「獣医学」「動物生命科学」を学べるだけです)。

獣医学部はどこがいい?評判のいい獣医学部のある大学は?


獣医師国家試験の受験資格が得られる「6年制の獣医学部」は、日本国内では17校の大学に設置されています(記事執筆時点)。

6年制の獣医学部は、学部としてはかなりレアで、「たった17校」なんですが、それでも「どの大学の獣医学部がいいのか」と悩むこともあるでしょう。



上の関連記事で詳しく解説していますが、大学選びのポイントとして以下のような項目を検討していけばよいかと思います。

・偏差値、難易度(入学のしやすさ)

・就職事情

・必要な学費

・獣医師国家試験の合格率

・獣医学部の特殊事情としての定員、規模

・大学の所在地、立地

獣医学部はなぜ少ないの?新設できない理由とは!?


さて、6年制の獣医学部は「たった17校」しかありません。

これは、理学部や工学部よりもはるかに少ないですし、獣医師と同じように国家資格と紐づいた医療系の学部である、薬学部や歯学部よりもかなりレアになります。

このことは、獣医学部志望者の大学受験競争倍率を高め、難関となっている要因の一つです。

なぜ、獣医学部はこんなに少ないのか?

こういった疑問について、下記の関連記事で詳しく紹介しています。


獣医学部の社会人入試・編入・再受験ってどうよ?


ここまで書いたように、獣医師になるための獣医学部は非常に難関、しかも、設置している大学数も非常に少なく、かなりの競争倍率を勝ち抜く必要があります。

当然、一度は獣医師を目指したものの断念した人も多いでしょう。

なかには、

・大人になってから獣医師の仕事に興味を持った

・一度獣医師になるのを諦めて別の学部に進学(卒業)したけれど夢を諦められない

といった人たちも。

こういった人たちのために、一部の大学では儒医学部の社会人入試・編入・再受験の制度があります。

こちらの記事で整理しています↓

獣医学部の社会人入試・学士編入・再受験ってどうよ?

ものすごーく狭き門ですが、可能性はゼロではありません。


獣医学部の進路、就職先ってどうなん?年収は学費に見合う?


獣医学部(6年制)はとても険しい、いばらの道です。

並大抵の努力では、大学受験で合格できませんし、在学中もしっかり勉強しないとついていけません。

そして、その後の進路はというと・・・。

獣医学部卒業後の進路は、そもそも学費や努力に見合うものなのでしょうか。

ここでは、獣医学部卒業後の進路、就職先や年収についてまとめた関連記事を紹介します。

獣医学部卒、獣医師の年収:進路別に収入を整理。研究職もあり?


詳細は、下の関連記事で紹介していますが、6年制の獣医学部を卒業後に、獣医師資格を取得したからといって、全ての人が獣医師として動物の診療をするわけではありません。

いわゆる「町のペットを診察する獣医師さん」というのは、獣医学部卒業者の進路の一つにすぎないのです。


ぶっちゃけると、年収面では「町のペットを診察する獣医師さん」はあまり高額とはいえません。

やとわれの勤務獣医師であれば、年収はたったの300万円〜500万円ほどで、難関な獣医学部に合格できる人材としては、もったいないとさえ思えます。

一方で、公務員獣医師や、製薬企業の研究所で、新薬開発の研究員となれば、年収1000万円も狙えたりします。


獣医学部を目指すなら、その後の進路についてもしっかり考えておきたいものです。

獣医学部の学費が高い・払えない!6年間で○○万円:どうやって払う?親の年収いくら必要?


というのも、獣医師になるため獣医学部の学費はかなり高額です。

6年制ということもあり、学費や、学生生活に掛かる費用は、単純計算で4年制の学部の1.5倍です。

とくに私立大学の場合、獣医学部のような生命科学系の学部は学費が高額になりますので、要注意。

6年間の学費だけで、ざっくりと、国公立大学で400万円弱、私立大学では大学ごとに幅があるものの1000万円~1500万円が必要になります。


親の年収にもよりますが、アルバイトや奨学金、授業料無償などの大学の制度を最大限に利用して学費を工面する必要もでてきます。


獣医学部、獣医師ってどうよ【さいごに】


以上、「獣医師・獣医学部」というテーマに関して、当ブログ内の関連記事を紹介しつつまとめてきました。

ぶっちゃけると、6年制の獣医学部ってかなり難しいし、学費も高額です。

大学受験から、獣医師国家試験に合格するまでずーーーっと勉強しないといけないし、獣医師として働いている期間も日々、知識のアップデートが必要。

その割に、人間相手の医師と比べて明らかに年収は低めで、「獣医学部、獣医師ってどうよ??」と疑問を持ちたくもなります。

ただ、その一方で、

・動物が大好き

・ペットの病気を治す獣医師に強い憧れがある

・日本の畜産業を支えたい

など、強い意志をもった人が多いのも確かです。

そういった、想いをもった人たちに、ぜひ、獣医学部、獣医師に挑戦してもらいたいものですね。

それじゃあ今回はこれくらいにしておきます。

では。



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