薬剤師になるためには:社会人が薬学部進学・編入で覚悟すべきこと

薬剤師になるためには社会人が薬学部進学・編入で覚悟すべきこと

「社会人ですでに、会社員などの仕事をしている人が、薬剤師になるためにはどうすればいい?」

「今の仕事を辞めて、薬剤師を目指すにはどういうリスクがあるか知りたい」

「脱サラして薬剤師になりたいが、迷っている」

今回はこういった薬剤師になりたい社会人向けに、「社会人が薬学部進学・編入で覚悟すべきこと」について書いていきます。

薬剤師になりたい、薬学部に進学したいと考える若い人が最近ちらほらと、増えてきているように思います。

薬剤師を題材にした漫画がドラマ化されたりした影響もあるのかもしれません、薬剤師免許保持者の一人としてはちょっとうれしいですね。

薬剤師や薬学部にある程度の人気が集まっている理由は「収入や仕事が景気や社会情勢に関わらず、安定している」「大学卒業後の就職がしやすい」「そこそこお給料も良い」といったものです。

そのため、いったん社会に出て働いたものの、「薬剤師になりたい」、「薬剤師になるためにはどうすればいい?」といったことを考えている人が一定数いるようですね。

たしかに、薬剤師であればそれなりに給料が安定してきますし、医療系の仕事に特有の「不況にも強い」というメリットがあるのは事実です。

とはいえ、ぶっちゃけると、いったん社会人になっているひとが、路線変更して薬剤師になるためには、いくつか大きな課題がありますし、理解して、それなりの覚悟をしないといけない点があります。

本記事では、

・社会人から路線変更して薬剤師になる方法

・社会人が薬剤師になるためには覚悟しなければいけない事

について、整理していきたいと思います。



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薬剤師になるためには「社会人として働きながら」は無理


まず、始めに述べておきますと、社会人が薬剤師になるためには6年制の薬学部に通って卒業し、薬剤師国家試験の受験資格を得なければなりません。

この記事執筆時点では、定時制や通信制で、薬剤師国家試験の受験資格を与えてくれる大学は日本には存在しませんし、ユーキャンやヒューマンアカデミーなどの通信教育講座でも無理です。
薬剤師になりたい主婦・シングルマザー向け「薬剤師になる方法と登録販売者、医療事務のススメ」

つまり、社会人として働いている会社員等が、薬剤師になるためには、会社を辞めなければ現実的には無理、「社会人」であることを諦める覚悟が必要になります。

アルバイトくらいはできると思いますが、薬学部の勉強は忙しく、適当にやっていると留年、中退といったことは普通にありますからね。

薬剤師になるためには社会人からでは無謀?


一旦社会に出たあとで、薬剤師になるには、大学生に戻り6年間も勉強してやっと薬剤師になれるわけです。

これって無謀ですか?って質問が時々ありますが、個人的には決して無謀というほどでもないのかなと思います。

例えば20歳台前半の人が、1年の大学受験準備プラス6年間の大学生活といった程度であれば、30歳くらいで薬剤師になれるのかと。

これくらいの新卒薬剤師は、浪人や留年、あるいは大学院まで進学した後、薬剤師になるパターンだといくらでもいますから特に違和感はないでしょう。

また、薬学部卒業後に、製薬企業で勤務した後、40歳くらいで薬剤師に転職してくる人も大勢います。

そういった背景もあり、薬剤師の場合は、あまり年齢的なところは問題になることは少ないです(もちろん50歳とか60歳とかで薬学部に入学するとかだと、結構大変ですが)。

あとは、例えば薬学部でなくても、理系の大学卒の人であれば、社会人向けの編入試験を設けている大学もあります。

この場合、6年の在学期間が4年または5年で済んだりします。

社会人から薬剤師になるなら、学費と生活費が確保できるかがポイント


薬学部、薬剤師に限った話ではないかもしれませんが、社会人が大学生に戻る場合、一番ネックになるのは「お金」の問題です。

特に薬学部の場合、私立大学では非常に学費が高額になることで有名です。

6年間の学費は、私立で最低1000万円、国公立なら350~400万円くらいが必要ですし、6年間の学生生活の間の生活費をどう確保するか?がポイントになります。
薬学部の学費高い!必要な親の年収は?お金がないと薬剤師になれないの?

若い人の場合は、ご両親に負担いただけるかもしれませんし、独身かつ、ある程度の貯金があれば安心ですね。

一方で、既婚、子供ありで、妻は専業主婦、といった家庭で、「社会人辞めて薬剤師になるために大学に6年間通う」となると、相当なハードルが待ち構えているでしょう。


社会人から薬剤師になると、学費が無駄になる?回収が難しいかも


現在社会人で、これから薬剤師になる場合、せっかく費やした学費が無駄になるかもしれません。

これは覚悟しましょう。

というのも薬剤の給料は、世間のイメージほどは高額ではありません。

新卒の初任給は年収400~500万円程もらえるのですが、通常の会社員や公務員と異なり、その後の昇給がほとんどありません。

今後さらに、医療費削減の流れで薬剤師の賃金は下がって行くことが予想されます。

一方で、すでに述べたように、薬学部6年間の学費は決して安くありません。

社会人ですでに会社から収入を得ている場合、薬剤師になったことによって「生涯賃金」は増加するでしょうか?

会社員の方が、昇給額も大きいでしょうし、6年間の学生生活は「無収入」のブランク期間となりますよ?

トータルで計算したら、6年分の学費が回収が難しいケースもあるでしょう(もちろん、お金以外のやりがいも仕事には大事ですが)。

社会人→薬剤師でも国家試験に合格すれば就職はしやすい


とはいえ、社会人をいったん辞めて「薬剤師になること」さえできれば、メリットもたくさんあります。

薬剤師は需要がないとか、飽和するとか言われていますが、ぶっちゃけそれって都心部だけの話。
薬剤師は20年後飽和って20年前に言われてたのに「MRいらない」が先だった件

地方の田舎の調剤薬局や病院では、薬剤師不足で困っていまして、極端な話、「薬剤師として来てくれるなら、だれでもいいから採用する」くらいのところもあります。

上述のように、薬剤師経験がない30代、40代でも就職は簡単にできます。

ただし、裏を返せば、社会人から薬剤師を目指したものの、挫折(大学不合格、中退、薬剤師国家試験に受かれない)してしまった場合は、悲惨な人生が待っているということですね。

社会人から薬学部に進むなら、就職は「薬剤師一択」と覚悟しよう


世の中では「薬学部=薬剤師になる」と思われていますが、実はそうではありません。

薬学部の卒業生の就職先は、薬剤師以外にも、公務員や製薬企業の営業、研究職など多岐にわたるのです。
薬学部だと公務員になるのが簡単。薬学部の就職先は薬剤師だけじゃない!

とはいえ、いったん社会人を経て、薬剤師になる場合、「薬剤師以外の就職先」は諦めた方が賢明です。

就職先は薬剤師一択と覚悟しましょう。

日本の企業の多くは、新卒採用では若い20代の人材を好む傾向が非常に強いですし、公務員試験も年齢制限があります。

いったん社会に出て、薬学部に進学した場合、年齢的に難しくなってしまうのです。


薬学部の勉強は社会人には大変


大学の中でも、薬学部の勉強は忙しい、難しい方です。

文系の学部だと、大学入試に合格出来たら、あとは遊びまわっていい、といった大学もあるようですが、まったく別次元になります。
薬学部の卒業試験に落ちた!まずやるべきこと

特に、いったん社会人となった後に薬剤師になるために薬学部に行った場合は、「勉強についていく」ということが大きな課題になるでしょう。

高校からストレートで大学に進学したのとは事情が違い、勉強の仕方を忘れていたりしますし、年齢とともに記憶力や理解力、勉強に必要な体力も衰えているはずです。

加えて、社会人の場合は、年齢的にも留年や、薬剤師国家試験に落ちて浪人(国試浪人)なんてことは避けたいでしょう。
薬剤師国家試験に受かる気がしない時に考えるポイントはこれだ!

社会人が薬剤師になるためには、普通の学生以上に、勤勉な姿勢と努力を継続する覚悟が必要になるのです。

薬剤師になるためには:社会人が薬学部進学・編入で覚悟すべきこと【最後に】本当に社会人を辞めて薬剤師を目指していいのか?


以上、社会人で、これから薬剤師になりたいと考えている人向けに、

・薬剤師になる方法

・薬剤師になるためには覚悟しなければいけない事

の2点について整理してきました。

本記事で述べたように、社会人から薬剤師になるためには、学費等、お金の問題が大きくのしかかってきます。

また、しっかり勉強して、6年間を戦い抜くために相当な努力が必要です。

また、何とか薬剤師になることができれば、一応、食うに困ることはないかと思いますが、費やした学費や努力がどれくらい回収できるかは、冷静に考える必要があると思います。

本記事を参考に「本当に社会人を辞めて薬剤師を目指していいのか?」と、冷静に考えていただけると幸いです。

個々人の状況によっては「社会人から薬剤師を目指すなんて、冒険はせず、現在の職場で頑張る」方が幸せかもしれないからですね。

それでは今回はこれ位にしておきます。

では。


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