職場や仕事場で、同僚や上司とあまりコミュニケーションを取らない人が増えているそうです。
特に最近の若者に多い傾向で、職場で喋らないし、こういった「しゃべらない若者」が増加しているとのこと。
これは本当なのか?
結論から言うと、最近こういった喋らない若者は確かに増えていまして、特に上司や先輩といった目上の人と喋らない、コミュニケーションを取らないといった傾向にあります。
雑談だけではなく、仕事・業務遂行に必要なコミュニケーションも最低限以下で、その結果、全く同僚は組織に馴染まない、といったケースも。
理由として、SNSの浸透による、「コミュニケーションスタイルの変化」や欧米のような「個人主義の浸透」がその一因と考えられています。
また、社会の価値観の変化によって、最近の若者の仕事への意欲、優先度の低下により職場に馴染むメリットがそもそも無い、といった考え方も背景にあるのでしょう。
本記事では、最近の若者が喋らない、しゃべらない若者が増加している事について、その理由と問題点について整理していきます。
また、そういったケースにおける対処法についても考察していきます。
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最近の若者は喋らない?職場で起きていること
冒頭でも書いたように、最近の若者が喋らない、コミュニケーションをとらないといった問題、悩みを抱えている職場は多いです。
具体的には、
・最近の若者は、先輩や上司といった、目上で世代の異なる人間と喋らない、コミュニケーションが少ない
・仕事や業務連絡などの最低限のことしか話さない
・雑談などのカジュアルなコミュニケーションに興味が無い
・職場の人と仲良くならない、職場に馴染まない(馴染もうとしない)
といった具合です。
「最近の若者は黙々と仕事をこなす人が多い」と話す人もいます。
黙々と仕事をすること自体は良いことなのですが、仕事や職場で起きていることに無関心で、非常にドライなつながりしか持たない若者が多い、ということでもあります。
もちろんすべての「最近の若者が喋らない」というわけではないものの、しゃべらない若者が増加することで、職場でコミュニケーションが少なくなり、摩擦が増えたり、問題解決が上手くできないことが生じてきます。
その結果、組織のパフォーマンスの低下につながることが危惧されます。
しゃべらない若者が増加の理由
このように、「最近の若者が喋らない」「しゃべらない若者が増えた」のには、いくつかの理由があります。
主な背景、理由としては下に挙げるものが背景にあります(ただし、これらに限ったものではありません)。
・SNSの利用などコミュニケーションスタイルの変化
・欧米的個人主義の浸透
・仕事に対する意欲の低下
・職場に馴染むメリットが無くなった
・世代間の社会的対立、溝の深まり
説明していきます。
しゃべらない若者が増加の理由:SNSの利用などコミュニケーションスタイルの変化
輪基金の若者が喋らない理由の一つに、そもそもコミュニケーションスタイルが年上世代と異なるというのが挙げられます。
振り返ってみると、iPhoneが登場したのが2007年、その後スマホの普及とともにインターネットやSNSが爆発的に広がりました。
そのため今の20台より若い世代は、「対面で話す」「電話で話す」といった従来の形式に加えてツイッターやLineなどの「SNS」を始めとした、テキストベースのシンプㇽかつ便利な形式を使いこなして育った世代です。
もちろん彼らが、「喋ること」を否定しているとは思いませんが、情報交換や業務連絡のためだけにわざわざ喋ったり、対面するという選択肢を選ばなくなっているのです。
しゃべらない若者が増加の理由:欧米的個人主義の浸透
昭和や平成初期の時代、職場では、同僚とコミュニケーションをとることも仕事の内だと考えられていました。
こういった考えは、「仕事はチームでするものだ」とか、日本人特有の「周りに同調したり、場の雰囲気を乱さないようにする」といった文化とも相性が良かったのです。
ところが、最近の若者は、
・職場の同僚とはプライベートでは関わらない
・休憩時間の雑談等も参加しない
・業務時間は仕事に集中し、終わったらすぐ帰る
・自分の責任範囲の仕事だけをきっちりこなす
といった行動パターン、考え方を持っています。
これは、成果主義による人事評価制度の導入などにより、ビジネスにおいても欧米的な価値観が浸透していることの影響と考えられています。
その結果、最近の若者には一定の「個人主義」のようなものが浸透し、自分は自分、他人は他人という思考が強いのです。
若者の「周りに合わせない」という姿勢につながり、それが「喋らない」「伝えない」という姿勢につながっています。
しゃべらない若者が増加の理由:仕事に対する意欲の低下
最近の若者が喋らないのは「仕事に対する意欲の低下」が一因かもしれません。
とはいえ、なにも、最近の若者が怠け者、というわけではなく、仕事だけでは無く、プライベートや休息も大事にしたライフスタイルが通常になっている、ということです。
かつてのサラリーマンは、家庭のプライべートも犠牲にして組織(会社)に奉仕するのが当たり前でした。
世の中全体がそうだったので、仕事を第一に優先するのはあたりまえ、仕事に対して意欲が高いのはあたりまえ、という状態です。
その時代と比べると、最近の若者は「仕事に対する意欲が低い」といえるかもしれません。
別の言い方をすると、「仕事ばかりに時間をかけてられない」のです。
さっさと仕事を終わらせて、プライベートや休息の時間を確保するためには、職場で無駄にお喋りする時間はないのですよ。
しゃべらない若者が増加の理由:職場に馴染むメリットが無くなった
昔は、会社に入ったら、組織に馴染むため、上司や先輩に気に入られるために必死でコミュニケーションをとった、という時代もありました。
社会人になったら上司の誘いでゴルフを始めたり、先輩の付き合いで夜の繁華街で飲み歩いたり・・・。
そういった事が行われていたのは、そもそも、組織に馴染んで上司、先輩に気に入られれば評価され、出世し、それに伴い報酬も増える、というシステムが機能していたからです。
ところが、現代は、なかなか給料が上がらない、役職ポストもない、ポストに就いたとしても激務で割に合わない、といったことがどの業界でも常態化しています。
最近の若者が喋らないのは、そういった、「周りに同調すれば恩恵がある、メリットがある」ということが存在しないことを理解しているからです。
無理に職場で喋っても何もいいことないし、淡々と仕事をこなし、はやめに帰宅してプライベートの充実を図りたいのですよ。
しゃべらない若者が増加の理由:世代間の社会的対立、溝の深まり
最近の若者が喋らないのは、「世代間の社会的対立」「世代間の価値観の溝の深まり」があるのかもしれません。
現在、若年層と中高年者の世代間対立、価値観の溝が生まれています。
特にいまの若者は、人口減による社会的閉塞感を強く持っており、経済の低迷や将来への強い不安をもっている一方で、いわゆる「逃げ切り世代」ともいえるような中高年者に対してあまり良い感情をもっていません。
若者から見れば、中高年層の考え方や生き方はある意味「別次元」のもので、自分たちとは別の生き物という認識さえあります。
そのため、自分の考えや気持ちを伝えたり、対話を行うことに意味を見出していないとも言えます。
年上の世代が持っている知識や経験にあまり魅力を感じない、喋ったりコミュニケーションをとることにメリットを感じていないのです。
最近の若者は喋らない、しゃべらない若者が増加がもたらす問題
最近の若者が喋らないことは、職場に問題をもたらします。
業種や職場のカルチャーにもよりますが、組織の中にしゃべらない若者が増加すると、どうしてもチームの連携、コミュニケーションがとりにくくなります。
コミュニケーションがなければ、お互いの理解度は低下しますし、誤解やミスにつながります。
その結果生産性の低下や、意思決定の難易度が上がってしまいます。
「最低限、仕事に必要な業務連絡さえしていれば十分なのではないか」と考える人もいるかもしれませんが、実際の職場ではちょっとした雑談や無駄話からイノベーションが生まれたり、結束が生まれることも多々あるのです。
特に、「最近の若者は喋らない」とか「しゃべらない若者が増加した」なんてぼやいている中高年たちは、ちょっとした雑談や無駄話が無かったら、うまく団結できなかったり、アイデアを出すことが難しかったりするんですよね。
そのため、「最近の若者は喋らない」「しゃべらない若者が増加した」という状況は、長期的には組織の生産性の低下や仕事への満足度の低下につながる可能性があります。
最近の若者は喋らないという問題の対処法
ではここで、この「最近の若者は喋らない」「しゃべらない若者が増加した」ことに対処方を説明します。
結論を言いますと、「最近の若者は喋らない」「しゃべらない若者が増加した」と、ぼやいている中高年がやるべきことは、
・若者の立場を考慮、受け入れる
・しゃべらない若者に対して、無理に「喋ること」を強要しない
・若者が喋りやすいようにオープンで歓迎される雰囲気を作る
といった、「歩み寄り」をすることです。
すでに述べたように、「最近の若者は喋らない」「しゃべらない若者が増加した」ことには、下記のような社会的背景や価値観の変化が背景にあり、しゃべらない若者のせいではありません。
・SNSの利用などコミュニケーションスタイルの変化
・欧米的個人主義の浸透
・仕事に対する意欲の低下
・職場に馴染むメリットが無くなった
・世代間の社会的対立、溝の深まり
職場のコミュニケーションの難しさを若者のせいにせず、カジュアルな会話、フォーマルな会議、定期的な業務連絡、使いやすいコミュニケーションツールなど、様々な場を設け、誰もが自由に発言、発信できる機会を提供することで、職場全体の理解、協力、パフォーマンスの向上につなげていくべきなのです。
最近の若者は喋らない?しゃべらない若者が増加の理由と職場・仕事での問題:対処法は?【まとめ】
以上、若者が喋らない、コミュニケーションをとらない件について整理しました。
すでに書いたように、「最近の若者は喋らない」「しゃべらない若者が増加した」という状況にある職場は増えています。
こういった職場では、しゃべらない若者が増加することで、コミュニケーションが減少し、生産性の低下や、意思決定ができなくなるといった問題が生じてきます。
ただ、これは一方的に若者が悪い、というわけではなく、上述したような社会的な変化、時代の流れが背景にあったりするので、ある意味仕方のないことだと言えます。
そのため、職場は「最近の若者は喋らない」「しゃべらない若者が増加した」という状況を受け入れ、
・若者の立場を考慮、受け入れる
・しゃべらない若者に対して、無理に「喋ること」を強要しない
・若者が喋りやすいようにオープンで歓迎される雰囲気を作る
といった問題解決に向けた「歩み寄り」をすることが重要になってくるのです。
それじゃあ今回はこれ位にしておきます。
では。
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