薬学部の卒業試験に落ちた!まずやるべきこと

私立大学の薬学部では卒業試験というものが必ずあります。

通常の大学では、必要な講義を受けて単位を取得し、卒業論文を提出すれば卒業できるのですが、薬学部の場合、6年制の秋~冬ころにある卒業試験で合格しないと、留年が確定します。

あと少しで、卒業、薬剤師になって就職できるのに…というところで、留年確定してしまうととてもショックですよね。

周りの同級生は卒業できるのに、自分だけ…なんて悔しいし、一気にモチベーションも下がって、もうこのまま退学してしまおうかなんて考えが頭をよぎります。

でも、ちょっと待ってください。

冷静になりましょう。

本記事では、もしも薬学部の卒業試験に落ちた場合、まずやるべきことを整理して書いています。

仮に1年留年しても元々6年だった予定が7年になるだけです。

長い人生から見たら、大差ないですよ。

大丈夫だから。





薬学部卒業試験の仕組み


各大学が独自に設定しているのが卒業試験です。

そのため、大学によって多少違いがありますが、基本的に6年生の終わりに試験があって、一定の水準を満たせなかった学生は、卒業できず、そのまま留年が確定します。

6年生の冬ごろの最後の試験1回で決まってしまう大学もあれば、それ以前の複数回の模試や試験の結果を加味した総合判断を行う

薬学部卒業試験の目的


薬剤師になるには、薬学部卒業後の薬剤師国家試験に合格する必要があります。

在学中、学生にしっかりと勉強をさせて、卒業生の国家試験合格率を一定の水準に保つことが、卒業試験の目的です。

私立大学の薬学部では、薬剤師国家試験の合格率は、翌年以降の学生集めのためには非常に重要な要素ですので、国家試験に合格しそうにない学生は容赦なくふるい落とします。

薬学部の卒業試験に落ちたら、まずやるべきこと


卒業試験におちてしまうと、とてもショックです。

6年間苦労して、やっと卒業できると思ったら「はい、君、あと1年ね」って言われるわけですから。

友人や恋人が一足早く社会人になってしまうと、取り残された気持ちになってしまいます。

しかし、クヨクヨしている場合ではありません。

やるべきことがいくつかあります。





親への報告

まず、最初にやるべきことは親への報告です。

薬学部の学費は6年間で合計1000~1400万円ほどかかります。

1年間留年するとなると単純計算で200万円ほど必要ですよね(留年時の学費負担については学校によって異なるため要確認)。

親に、留年する旨と、追加の学費を出してもらうようお願いしましょう。 報告は早ければ、早いほどいいです。

大学を通した内定先への相談

6年生の冬であれば、すでに内定が出ている可能性が高いです。

内定先が病院であれ、薬局であれ、企業であれ、留年することを報告して「内定辞退」をしないといけません。

この際、自分一人で連絡をするのは避けてください。

大学と各企業の関係性がありますので、学内の担当者または所属研究室の指導教官に報告をして、判断を仰いでください。

大学によっては、担当者または指導教官とともに直接、内定辞退の申し入れと謝罪に出向くよう取り決めている場合があります。

誠実に対応しましょう。

稀に、調剤薬局やドラッグストアチェーンの場合、内定は翌年まで維持しつつ、アルバイトとして1年間雇用してくれる場合があります。

間違っても、そのまま音信不通にならないように。



奨学金関連の手続き

在学中に奨学金の給付を受けている場合、給付元の機関に連絡する必要があります。

留年したことを連絡しないと、翌年から返済が始まってしまいます。

機関によっては、返済を待ってくれたり、留年期間中も追加で給付してくれる場合もありますので、こちらの手続きも留年が確定したら、すぐに行います。

また、卒業後の返還免除の条件として、留年しないことや留年は1年までといった項目がある可能性もあるので、それもチェックしておきます。

住居について確認

自宅以外から通学している場合、翌年以降も居住し続けることができるかどうかを確認しておきましょう。

とくに大学の寮や、学生専用アパートに住んでいる場合、既定の6年で卒業することを前提とした契約になっていることがあります。

アルバイト先への連絡

学費と生活費のためにアルバイトをしている学生も多いですよね。

その場合、もう一年アルバイトを継続する必要があります。

もし、同じところで働き続けるのであれば、きちんと連絡をして、事情を説明しておく必要があります。



あとは勉強、次回の卒業試験に向けて!


必要な対応をしたら、あとはひたすら勉強しましょう。

卒業試験に落ちた直後は、ショックでなかなか勉強を再開する気になれないかもしれませんが、そのままずるずる1年間過ごすと、また留年してしまいます。

何年も留年するとそのまま退学になってしまいます。

大学を退学すると、高卒と同じ学歴になりますので、これだけは避けたいところです。
せめて卒業しましょう。

薬学部の卒業試験に落ちたとしても、落ち込まずに!ポジティブになろう


あまりクヨクヨすると良くないです。

同じように留年した同級生と傷をなめあいましょう。

薬剤師国家試験の現役での合格率は70%ほどです。

留年なしでストレート卒業し、薬剤師国家試験に1発合格するのは50%ほどといわれています。

薬剤師になるのって難しいんですよ。

もう少しだから、頑張ってください。

また、国家試験の本番で不合格となった人(国試浪人)が再受験した場合は、合格率が40%くらいになります。

国試浪人すると、合格率が下がるんです(おそらく、ダレて勉強できない)。
おとなしく留年して、(いい意味で)周りに流されて勉強したほうがずっといいですよ。

長い人生で1年くらい無駄にしたって問題ありません。
1年分の学費なんて生涯年収からみたら微々たるものです。
あまり落ち込まずに、ポジティブに行きましょう!

では。


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