病院とクリニックの医療事務はどっちが大変?違い、メリット・デメリットを解説

病院クリニック医療事務どっちが大変

医療事務が活躍する職場は大規模な中核病院から、小さな街のクリニック(個人病院)まで様々です。

基本的には同じ医療事務の仕事なのですが、実は働いてみると結構違ったりします。

病院とクリニックの医療事務はどっちが大変?違いは何?といった質問もよく目にしますね。
医療事務をやるなら病院とクリニックどちらが高待遇・給与が高いか?なんてことも気になるでしょう。

医療事務として働くなら、クリニックと病院、どっちがいいか迷うところ。

結論を言うと、病院と医療事務はどっちが大変ということはありません。
それぞれ一長一短で、メリット・デメリットがあります。

違いについてざっくり書いておくと、こんな感じ↓

【大規模病院】

・医療事務の業務が分業・細分化されている

・派遣社員の医療事務スタッフが多い

・病院によっては救急外来、入院、土日祝日や夜間の時間外診療がある

・新卒や医療事務未経験者に対する教育制度がある

・スタッフ間の人間関係はそれほど重要ではない

【クリニック、個人病院】

・一人の医療事務員が担当する業務が幅広い

・パートやアルバイトの医療事務スタッフが多い

・救急外来や入院は無いのが普通

・新卒や医療事務未経験者に対する教育制度は無い/少ない

・スタッフ間の人間関係が重要

本記事では、これら病院とクリニックでの医療事務の違い、どっちが大変か、どちらが良いのか?について掘り下げて詳しく解説していきます。


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病院とクリニックの医療事務はどっちが大変?という議論


医療事務として「病院」で働く、といってもどんな病院で働くかで仕事内容や待遇、働き方が変わるものです。

入院や救急外来もやっている大きな病院なのか、それとも個人で開業していいるクリニック・診療所なのかで結構違います。

例えば、

・病院の方が待遇が良い。

・救急外来があると、時間外や夜勤があって大変。

・人気のある個人クリニックでは、患者数が多くて残業が多い。

・大きな病院の方が医療事務スタッフが多いので休みがとりやすい。

・小さな病院の医療事務は何でもやらされる(業務の幅が広い)

などなど。

病院とクリニックではそれぞれ違いがありますが、どちらかが絶対的に「良い」ということありません。
それぞれ大変な部分や、好ましい部分が異なるだけで、それぞれメリット・デメリットがあります。

これらの違いをどうとらえるかで、病院とクリニックの医療事務はどっちが大変か、どっちが良いのか。
見え方が変わってくるはず。

だって、医療事務として働こうという人達も様々ですよね。

短時間だけパートでお小遣い稼ぎに働きたいという人もいれば、医療事務を一生の仕事としてキャリアを積んで行きたいという人もいます。
全くの未経験から医療事務の世界に飛び込もうとしている人もいれば、何年も経験のあるベテランだっています。

それぞれの違いについて、見ていきましょう。


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病院とクリニックでは医療事務の業務内容はどっちが大変か


大きな病院・総合病院と個人クリニックで比較すると、医療事務としての業務の幅・種類が異なります。
これは実際働いてみて初めに実感することです。

医療事務の仕事は、ざっくりと下記のようなものです。

・受付・会計などの窓口業務

・レセプト作成業務

・検査予約・案内業務

小さな個人病院だと、医療事務スタッフは通常は数人、多くても10人未満です。
そのため一人一人がすべての業務をカバーします。

一方で、10人を超える医療事務スタッフが勤務している大きな総合病院では、これらの業務が細分化・分業化されています。
レセプト作成担当者はひたすら、レセプト作成。
窓口担当者はひたすら、窓口業務です(受付と会計も別々の担当者になっていることもあります)

その代わり、入院や救急外来に関する医療事務の業務は、大きな病院でしか経験できませんし、複数の診療科の患者に関する業務に携わることになります。

つまり、
単科の個人クリニックでは、業務において実務の幅は広いものの、診療の幅は狭いことになります。
覚えること、こなすこと広く、浅いイメージです。

総合病院では、実務の幅は狭いものの、複数の診療科や入院対応など診療の幅は広く経験できることになります。
覚えること、こなすこと狭く、深いイメージです。

あとは、小さなクリニックだと備品の発注や、清掃のような雑用も医療事務が担っていたりしますよね。
反対に地域の中核病院ともなれば患者数も多いため、一部の医療事務業務は外部に委託していたりもします。


病院とクリニックでは医療事務の雇用形態の違い


近年では、いわゆる正社員の医療事務は減ってきています。

病院の規模にかかわらず、人件費削減のため、派遣やパートの医療事務員の割合を増やして、正社員の医療事務は最小限にとどめているのが業界の流れです。

 一般的には、小規模の個人病院やクリニックの医療事務スタッフはほとんどがパートです。
反対に、大きな総合病院では派遣スタッフか正社員、といった具合ですね。

クリニックでも正社員の医療事務としての雇用はありますが、もし正社員医療事務として働きたいと考えているのであれば大規模病院の方が可能性が高いでしょう。

初めは派遣で勤務し、のちのち正社員化の可能性が高いのも大病院です。

病院とクリニックでは医療事務の待遇の違い


総合病院で働く場合と、クリニックで働く場合は雇用形態の違いに加えて待遇も異なります。

福利厚生や給与、昇給といった面を考えると、待遇が良いのはやはり規模の大きい総合病院です。
これは普通の企業と同じですね。
大企業の方が、中小企業よりも待遇がいいです。

派遣の医療事務スタッフとして派遣される場合も、大病院の方が時給が良かったり、交通費がでたり、車通勤OKだったりと、いろいろな面でメリットが多いはず。
個人クリニックで正社員医療事務をやるくらいなら、大病院の派遣の方が待遇が良い、なんてこともざらです。



病院とクリニックでの医療事務の勤務体系の違い


 大きな病院とクリニックの医療事務はその働き方、勤務体系が違ったりします。

前述のようにクリニックでは基本的には時間外診療や入院もありません。
そのため、診療時間とその前後が勤務時間となります。

レセプト作成作業がある月末~月初には残業が発生することがあるかと思いますが、それ以外は割とイレギュラーな勤務体系にはならないでしょう。

ただし、医療事務スタッフの絶対数が少ないため、休みがとりにくい・休む場合は事前の調整が必要といった事にはなります。

一方で、大きな病院だと、夜間の救急外来や、休日の時間外診療、入院患者の退院もありますので、医療事務スタッフでも夜勤や休日出勤があります。

業務が細分化されていますので、窓口担当とかであれば月末~月初の「レセプト残業」はありませんが、レセプト担当部署に配属されると、膨大な数の患者のレセプト作成に追われて毎月数十時間の残業をすることになります。

大規模病院だと、基本、医療事務員の数が多いので、比較的長めの休暇や、急な休みも取りやすいです。

新人、未経験医療事務はクリニックでは業務を覚えるのが大変?


大きな病院と、小さなクリニックでは医療事務のスタッフ数が違うので、一人に対する負担と期待は小さなクリニックの方が相対的に大きいです。

そのため、個人クリニックで医療事務の欠員がでると基本的には「即戦力」となる医療事務経験者を募集・採用するのが普通です。
こういった場合、新人の未経験(あるいは経験の浅い)医療事務だと、まともに新人教育をしてもらえず、仕事を覚えるのに大変な思いをします。

新人教育制度なんてものが確立されていないんですね。

一方で、大規模病院だと、スタッフの総数が多いので一人くらい未経験者がいても皆で教育できますし、業務が細分化されているので少しずつ業務を覚えることに集中できるでしょう。

大きな総合病院では、新卒の若い医療事務員を採用したりもするので新人教育制度もある程度しっかりしたものがあります。


医療事務の人間関係はクリニックの方が大変?


医療事務の職場では「人間関係」の関することも結構話題になりますよね。

女性が多い、医療事務員は病院内での立場が弱い、医事課で閉鎖された環境にある、といったことが原因ですが、この辺りの事情も総合病院とクリニックでは異なります。

基本的には、クリニックや個人病院では、良くも悪くも人間関係が密になります。
看護師や医師も含めて、そもそも勤務している人数が少ないから当然ですよね。

人間関係が良ければ、すごくいい雰囲気の職場になります。
反対に少しでも人間関係に問題があれば、職場はぎすぎすします。

スタッフ一人一人のコミュニケーション能力、人柄が大事です。
ぶっちゃけ、人間関係は個人クリニックの方が大変、気を遣うということになります。

一方で、大病院だと、医事課だけでも数十人のスタッフが勤務しています。
なので、人間関係は希薄になりますし、気が合わないスタッフ同士は接触を避けることも可能です。

まー、人数が多い分、派閥やグループができたり、周囲を気にしないわがままな人やコミュニケーション能力の低い人が勤務できていたりするのでややこしい面もありますけどね。

総じて、人間関係は大病院の方が気を使わなくてもいいです。

病院とクリニックの医療事務はどっちが大変?違い、メリット・デメリットを解説【まとめ】


以上、病院とクリニックの医療事務はどっちが大変か?という点に着目して違いを書いてきました。

それぞれメリット・デメリットがありますので、個人によって、どうとらえるかが違うと思いますが、ざっくりと病院に向いているタイプ、小規模なクリニックが向いているタイプを下に書いておきましたので、参考になれば幸いですね!


病院の医療事務のメリット・デメリットと向いている人


 大きな病院だと複数の診療科の経験を積むことができます。
 また福利厚生・待遇面でも優遇されることが多いです。

 未経験者でも比較的教育制度が整った環境で、仕事を覚えていけることもメリットになりますね。
 スタッフの数が多いので、人間関係がそれほどこじれる事は少ないし、休暇も取りやすいのが特徴。

一方で、業務が細分化されていて医療事務の仕事の全体像が見えない、場合によっては夜勤や休日出勤が必要といった点がデメリットになります。

・それなりに労働条件が整ったところで働きたい

・一部の医療事務業務についてじっくり経験を積みたい

・煩わしい人間関係は避けたい

こういった人は、大きな病院での医療事務の方が向いているはずです。

小規模なクリニック、個人病院のメリット・デメリットと向いている人


小さなクリニックでは、幅広い医療事務業務を経験できます。
そのため、スピード感を持って業務を覚えたい人にはありがたい環境かもしれません。

ただし、パートなどの不安定な雇用形態が多い、人間関係に気を遣う、新人教育制度に期待できないといったところはデメリット・懸念事項になります。

・ある程度、医療事務の知識や経験がある

・子育て中など、パートでの医療事務勤務を希望

・人間関係の構築には自信がある

このようなタイプなら個人クリニックで勤務しても大丈夫でしょう。

それでは。




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