医療事務の入院担当は難しい、きつい?外来との違いを比較!

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今回は「医療事務の入院担当の仕事は難しい、きついよ」っていう話です。

この記事を読んでいるのは、ある程度医療事務の仕事や病院内での仕事について理解している人が多いかと思います。

医療事務の仕事は診療科や病院規模(総合病院、個人クリニックなど)によって、労働環境や難易度が異なります。

入院患者を取り扱う病院が、外来のみの病院か(または自身が入院患者を担当するか、外来担当になるか)で仕事内容がかわってきますよね。

医療事務は、ただでさえ「未経験者だと大変、辛い」「医療事務が難しいので辞めたい」といわれる仕事です。

当然、入院担当医療事務ともなれば、以下のような不安、疑問がでてきます。

・外来担当より入院担当の方が忙しいの?

・入院算定は、外来算定よりも複雑で、慣れるまで時間がかかるの?

。医療事務の関連資格をとったものの未経験者で、いきなり入院担当はきつい?

本記事でこれらの「医療事務の入院担当」に関する、疑問・不安について解説、整理してきます。

医療事務として現在就業中、またはこれから医療事務のなろうとしているひと向けの記事です。

本記事を読むことで、以下のようなポイントを理解できます。

・医療事務の入院担当業務の概要

・医療事務の入院担当と外来担当の違い

・医療事務の入院担当が難しいのかという疑問



医療事務の入院担当業務内容をざっくり説明


入院担当の医療事務の業務で、外来担当と大きく異なる点は簡単に言うと下記の2点です。

・入院クラーク業務(患者受けいれ)

・退院患者の会計・レセプト業務

ざっくりと入院担当医療事務の業務流れを書くとこんな感じ↓
  1. 病院窓口から当日の入院患者に関する書類をもらう
  2. 貰った書類を整理して収納
  3. デスクにてPC作業、現在の入院中患者のデータ処理(病室を移動した患者がいればファイル、データ更新)、新規入院患者用のデータの作成
  4. 新規入院患者向けに関連書類の対面説明
  5. 退院予定患者のデータ処理(電子カルテ情報をもと請求書の作成)


入院患者た退院患者が多い日は当然忙しくなります。

また、入院患者やその家族は、病状やお金の心配をしている人も多いため、対面説明は丁寧に時間をかける必要があります。

病床数の多い病院では、最近では電子カルテが導入されているものの、請求書作成は大変です。

請求書作成時に入力ミスが発覚したりもするのでその修正作業、確認作業も入院担当医療事務の業務になります。


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医療事務で入院担当になると難しい


本題の「医療事務の入院担当は難しいのか?」という点です。

結論を言うと、入院担当医療事務の仕事は外来よりも難しいです。

一つ一つの業務については、必要なスキルそのものは外来と変わりません。

診療報酬に関する知識や、書類を正確に作成するスキルがあれば業務を行うことができます。

ただし、下記の理由で入院担当業務は難易度が高くなります。

入院担当医療事務はレセプト業務が煩雑、忙しい

入院患者の場合、外来患者と比較して診療内容、処置が多くなります。

数日~数週間病院にいるわけですから当然ですよね。

当然入院患者のレセプト作成をする医療事務の業務は、煩雑で、量も多くなります。

診療科によりますが、単純に患者一人あたりのレセプトの枚数を想像してみると、外来の場合は多くても2~3枚。

一方で入院は20枚を超えるなんてこともあります。

処置の内容が多い、種類が複雑であれば、カルテをもとにレセコンに入力するだけでも大変ですね。

ミスが無いかチェックをするのも当然大変になります。

特に外科系の病院だと、手術もありますから、医療事務の入院担当業務の難易度は跳ね上がってしまいます。

じゃあ、小さな総合病院なら大丈夫かといえばそうでもありません。

たとえ病床数が少ない病院でも、医療事務の業務には回転率が重要。

入院患者の回転率が高い病院だと、毎日何人もの患者が入院と退院で入れ替わります。

退院患者の計算業務に忙殺されて、入院患者の受け入れ・登録作業が追い付かないなんてこともあります。

たいてい外来担当の医療事務であれば、患者のピークが過ぎた夕方以降は落ち着いてきます。

一方で、入院担当の場合は一日中、コンスタントに忙しイメージですね。

入院担当だと扱う金額が大きい


入院担当の場合、外来担当と異なる点として、請求額が高額になるということを意識しておきましょう。

万が一ミスをした場合に病院に与える金銭的な損害が非常に大きいです。
入院の場合、総額ウン千万円の治療もざらです。

患者負担も数十万円以上になることが多く、外来以上に請求書の内容を患者へ丁寧に説明しないといけません。

高額な請求ですから、患者が納得できるまで説明を求めらるでしょう。


医療事務の入院担当は外来経験者でないと無理?


上述のように医療事務の入院担当は、外来担当と比較してみると難しいです。

基本的に医療事務の入院担当は経験者しかさせないという方針の病院もあります。

特に退院患者の請求業務や、説明業務をいきなり未経験者に担当させるのはリスクが大きいですからね。

医療事務未経験で、どうしても入院担当業務をやりたくても、入院担当として採用されることは稀です。

初めは外来担当や窓口業務を担当してとして採用されて、その後スキルが向上すれば、入院担当として登用されるような流れが一般的です。

未経験から数えて、医療事務の入院担当業務を完璧に一人でできるまで数ヶ月~2年くらいは覚悟しましょう。

医療事務の入院担当のメリット


医療事務の入院担当は難しですが、メリットもあります。
以下に挙げておきます

入院担当医療事務の方が会計業務の時間的余裕がある

たとえば、シンプルに「会計業務」だけをみたら、外来担当のほうが時間的なプレッシャーがあったりします。

個々の患者を待たせないよう、会計をささっとしないといけないからです。

患者は医師の診療が終われば、もう病院に用はないわけですから、さっさと会計済ませて調剤薬局あたりに向かいたいわけです。

「はやくしてよ~」なんて急かされたり。

一方、入院担当の場合は、あらかじめ患者の退院日が分かっていて、前日までに仮計算作業できることが大半です。

「激務で毎日仕事が溜まっている」という状態でない限りは、入院担当医療事務の仕事の方が時間的な余裕が多少あるはずです。


入院担当医療事務の方が給与が高い

医療事務の平均年収は250~300万円くらいとなっていますが、求人情報を見ると入院担当の方が若干高額に設定されている印象です。

未経験では難しい点や、大きな金額を扱うこと。
それに患者への説明など業務の責任が重いことが影響しているます。

医療事務として少しでもたくさん稼ぎたいのであれば、入院担当を目指すといいかもしれません。

医療事務としての経験値

入院担当業務は医療事務としての経験、スキルをかなり向上させることができます。

未経験で資格だけ持っている、あるいは小さなクリニックでしか勤務したことがない医療事務とはレベルがちがいますからね。

医療事務資格は人気なので、今後個々のスキルがどれくらいあるか?という点が重要視されます。

長く働きたいなら、難しい業務である入院担当を経験しておくと有利になるのは間違いありません。

入院担当も外来担当も、医療事務は仕事ができてなんぼ。でも慣れば大丈夫


ここまで書いたように、入院担当医療事務は難しいですが、ぶっちゃけ外来担当も難しいです。

医療事務の仕事は経験者優遇、仕事で戦力になってなんぼの世界。

基本的は外来も入院もはじめは辛いし、たとえ資格を持っていても現場で覚えることがたくさんあります。

はじめのうちは、覚えることが実務に追い付かず、ミスしたり、何度も同僚の同じことを聞いて怒られたりと、大変な思いをするものです。

心が何度もバキバキに折れるでしょう。

ただし「医療事務を辞めたい、辛い」と感じるのは、はじめの1年くらいです。

慣れて、仕事が自分で回せるようになれば大丈夫になります。
そう言う世界。

では。


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