歯科助手の労働時間(長い?どれくらい?)について、そして、残業して残業代は稼げるのかについて、今回は書いていきます。
歯科助手って、医療系だし、体力的に楽そうで割とイメージのよい仕事ですが、実は結構大変です。
勤務先の歯科医院の方針にもよりますが、歯科助手は無資格でできる分、がっつり働かされるし、労働時間も長めなところが多いですね。
給料、時給もそれほど高くはありません。
とはいえ、体力に自信があれば、長い労働時間や残業で、残業代が稼げれば好都合という人もいるでしょう。
先に結論を書いておくと、歯科助手はいわゆる時間外労働が長く(=残業が多い)なりがちです。
なかなか診療時間内に、患者の処置がすべて終わることが難しい印象ですね。
かといって、残業代が稼げるかというとそうではない現状があります。
うやむやになったり、サービス残業になったりすることがざら。
本記事では、これら歯科助手の労働時間や残業の実情について整理してまとめて記載しておきます。
また、残業代についての注意点、「残業代は出るの?出ないの?」といった気になるポイントについても解説していきます。
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歯科助手の労働時間は長い?休憩時間は?
冒頭でも書いたように、歯科助手は労働時間が長めになりがちな職業です。
求人票なんかを見て言ると、週休2日なら8時間くらいになっていますが、実際は9時間程度、場合によっては10時間くらい働いている歯科助手さんもいるようです。
また、休憩時間も昼食含めて1時間~2時間と設定されているものの、実際は診療が長引いで休み時間も一部働いていたりするようです。
歯科医院に限らず、個人の医療機関全般に言えることですが、診療時間ギリギリに患者がやってくるとどうしても診察することになってしまいますからね。
歯が痛いと言っている患者さんを、「あと15分で診察時間終わるので・・・」と追い返すのはあまり見ない光景でしょう。
「毎日、夕方の診療時間や、昼休み前の午前の診療時間ぴったりまでしか働いていません」という歯科助手さん(歯科衛生士や歯科医師も)なんかいないんじゃないでしょうか。
総じて、歯科助手は、一般企業の事務員なんかと比べると労働時間は長くなりがちです。
以下で典型的な、労働時間長め・ハードな働き方の歯科助手の勤務スケジュール例を書いておきましょう。
歯科助手の勤務スケジュール例1:休憩時間が少なく、拘束時間が10時間になる日も
【拘束時間】08:30~19:00
・午前診療 09:00~13:30
・午後診療 15:00~18:30
【労働時間】 公式には8時間。週5日勤務
【休憩時間】1時間30分
実態は、診療時間前後の30分間は準備や片付けで拘束される1日9時間の労働。
さらに、午前診療や午後診療も時間通りに終わらないため、昼休憩は30分しかとれないことも。
その場合は、1日10時間の労働になる。
歯科助手の勤務スケジュール例2:9時間労働が基本?午後診療が長く辛いケース
【拘束時間】10:00~21:00
・午前診療 10:00~13:00
・午後診療 15:00~21:00
【労働時間】 公式には9時間。週4日勤務
【休憩時間】2時間
基本の労働時間が1日9時間で、夜間に遅くまで診療するケース。
昼休みを強制的に2時間とらされるが、その分拘束時間が長くなるためしんどいかも。
15:00からの6時間の診療で忙しいと、体力的にかなり辛い。
歯科助手の残業はどれくらい?
基本的に、日本の法律では1日の労働時間が8時間を超えた分は「残業」となり、割増賃金の対象になります。
前項で挙げた典型的な例では、1日8時間の労働時間から、1~2時間の長時間が発生することになりますね。
実態としては、月に20~30時間の残業が発生する歯科医院もざらです。
いわゆる大手のホワイトな企業と比較すると、かなり多めの残業が発生しているかと思います。
また、人で不足の医院では、上記の典型的な例よりもさらに長時間の労働、残業をしているケースも散見されます。
歯科助手の残業は多くて月間40~50時間超となることもあるでしょう。
歯科助手は残業代は稼げる?サービス残業の実態も・・・
歯科助手の給料はそれほど高額ではありませんが、残業がおおなら残業代で稼げるのでは?と考える人もいるかもしれません。
ぶっちゃけ、まともな歯科医師が経営している歯科医院では、きちんと残業代も出ますし、残業代でそれなりに稼げます。
一応ルール上は、
・1日8時間を超えた労働時間は、残業として賃金を支払う
・残業での賃金は25%の割増し
・残業時間は1分単位で支払う
・残業での賃金は25%の割増し
・残業時間は1分単位で支払う
となっているはずですから。
一方で、歯科助手の立場が弱い、労働関連法規を知らないことを利用して、サービス残業を強いる歯科医院もあります。
「1時間未満は残業代は出ない」
「診療時間中に受付をした患者の処置にかかった時間は残業にならない」
「歯科助手は資格がないので残業はつかない」
「入社1年以内は残業はつけられない」
こういった、よくわからない理由をつけて残業代を払わない歯科医院もあるのが実態です。
「みなし残業」で給与を設定している歯科医院もあるので注意
また、初めから月当たり10~20時間の残業を見越して、「みなし残業」として残業代を基本給に組み込んでいる歯科医院もあります。
この場合は、求人票をみて「待遇が良い!」と飛びつきたくなりますが、よく確認したほうがいいですね。
残業代が基本給に初めから含まれているので、労働時間が長くなり、残業時間が発生しても残業代は追加で支払われませんで注意です。
一方、「みなし残業」として想定された時間以上の残業に対しては、賃金が支払われるのが正当です。
例えば、月に10時間分の残業代が基本給に入っていて、実際は15時間発生していれば、差の5時間分の残業代は支払われるはず。
この場合、未経験や若い歯科助手相手だと、超過分も含めて「みなし残業だ」と言われて残業代をつけてもらえないケースもあったりするようです。
みなし残業ではに、仕事が早く終われば、残業していないのにお金がもらえてラッキーなのですが、たいていこういう場合は残業はみなしで組み込まれている分よりも多く発生します。
【まとめ】歯科助手の労働時間が長いが、残業代は稼げないかも・・・歯科医院は労働基準法を守っていない所もあるのが現状
まとめますと、歯科助手の労働時間は1日8時間超のところが多いです。
理由は、患者次第で診療時間内に業務が終わらないからです。
一人の患者の処置に割と時間がかかってしまう性質のため、お昼休みや夕方の診療時間終了後に30分~1時間食い込んでしまうこともざらです。
これらの超過時間をきちんと「残業」として残業代を支払ってくれる歯科医院もありますが、そうではない所も現状。
ぶっちゃけ個人の歯科医院は小規模で従業員数が10人未満なんてのが普通何で、個人商店や小企業のレベルなんですよね。
大企業みたいに、労働基準法をがちがちに守る体力も、法のに関する知識や意識もないのが実態です。
もしも、1分単位での残業代まで支払ってくれるような、きちんとした歯科医院で働きたいところですが・・・。
では。
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