【FX暦10年の経験から】スワップ派は危険?:トルコリラ,南アランド,豪ドル

FXでスワップ生活は可能か?ロスカットされないために

トルコの経済危機,トルコリラの暴落の話題がこの数週間報じられています。

FX関連業者各社の努力(?)の成果もあって、日本ではスワップポイント目当ての高金利通貨の1つとしてトルコリラを保有していた個人投資家も多いと思います。

トルコ経済そのものの問題だけではなく、エルドアン政権の政策や米国との関係といったファンダメンタルな要素も関連していますが、先日の大暴落によって悲鳴を上げた等しかもいたでしょう。
しかし、果たして高金利通貨に手を出すことは危険なんでしょうか?整理してみます。

ちなみに私は、下記の記事にあるように、10年のFX投資に疲れ、もはや最近はSBI証券の積立FX(米ドル)しかやってませんwww

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目次

  • スワップ派は利回り重視
  • 代表的な高金利通貨
  • 過去の値動きから考えるリスク
  • まとめ




スワップ派は利回り重視

FX取引の形で、スワップポイントを主な利益とする「スワップ派」あるいは「長期運用派」とよばれるスタイルが存在します。
スワップポイントとは簡単に言うと取引した2つの通貨について、その2国間の金利差から得られる利益です。
日本のように金利の低い国の通貨を売って、より金利の高い国の通貨を買う(円建てのロングポジションをたてる)とその金利差分、毎日利益が積み重なっていくことになります。
長いスパンでポジションを保有すればするほど、スワップポイントが積み重なっていくため、決済時に為替差益がマイナスであってもトータルで利益を出すことが可能になります。

為替差益を狙った短期、中期取引と比較して、

  • 細かく為替レートを予測する(努力の)必要性がない
  • チャートに張り付いて取引しなくてもよい
  • 取引回数が少ないため、手数料が少ない
  • ある程度のスワップ益が積み重なると、少々の為替変動でも評価損が出ない

といった利点があります。

ちなみにSBI証券の積立FXも、一般的にはスワップ運用に分類されるでしょう(個人的には積立によるドルコスト平均法が大きな魅力の一つとも思いますが)。

代表的な高金利通貨

スワップポイントが高い通貨として、南アフリカランド、トルコリラ、豪ドル、ニュー時ランドドルといったものが人気です。
業者によりますが、これらの通貨は1万通貨保有すれば一日数十円から数百円のスワップポイントを受け取れる場合もあり、ポジションを長期保有することができればかなりの利益を得ることができるでしょう。

但し、一般的に高金利通貨=新興国通貨であり、経済の不安定性から急激な為替変動(多くは円高方向への変動)にさらされることも多く、コツコツためたスワップポイントが一気に吹き飛んでロスカット、なんて経験をするリスクがあります。

近年では米国の金融引締策により政策金利が上昇しているため、より為替レートの安定している米ドル建てのスワップ派も多いかと思います。

過去の値動きから考えるリスク

大きなレバレッジをかければ、少ない元手で毎日多くのスワップポイントを得ることができます。そのため、「ハイレバレッジ+スワップ派」なんてことをしてしまうかもしれませんが、絶対やめた方がいいです。

スワップ派の基本として、最も大事なのが「ポジションを保有し続ける」ということです。ポジションを保有できない、すなわちロスカットを喰らってしまうわけにはいきません。

今回のトルコリラ暴落でロスカット、強制退場となった投資家も多いでしょう。
かつて2008年のリーマンショックの際は、豪ドル建て、南アランド建てのスワップ派が散っていきました。
その多くは「適切にリスク管理した上でのレバレッジ設定ができていなかった」ことが原因です。これに尽きます。

スワップ派は、「決してロスカットにならない安全なレバレッジ範囲での運用」を徹底することが必要なのです。
では、安全なレバレッジ範囲とはどれくらいでしょうか?
考えてみましょう。

豪ドル円

まず豪ドルについて、下に示すのは1999年ごろから現在まで、約20年間の豪ドル円のチャートです。大きく下げているのは2001年と2009年ごろ、底値が1豪ドル55円くらいとなっています。2009年頃の下げはあのリーマンショックの影響ですね。
一方で高値はリーマンショック直前の約110円弱です。

仮に1豪ドル80円の時に仕込むとしましょう。1万通貨(80万円分)仕込みます。
ロスカットラインがレバレッジ10倍だとすれば、最低でも8万円の証拠金が必要ですね。
その後、リーマンショック級の出来事が起きて55円まで下落した場合、為替損益による含み損は25万円(-25円 x 1万=25万円)となります。
この段階でロスカットされないことが必要ですので、安全にスワップ派として運用するのであれば、最低必要証拠金8万円+ワーストケースの含み損25万円 = 33万円が必要にあなります。
すなわち、1豪ドル80円の時には、33万円の証拠金をいれて、80万円÷33万円=2.4倍のレバレッジまでが安全といえることになります。

南アランド円

次に南アランドです。2003年ごろから現在までのチャートを示しています。豪ドル同様リーマンショックにより1南アランドあたり8円弱まで下げています。過去の高値は20円近くですから約3分の1にまで変動する非常に不安定な通貨ということになりますね。
そしてここ数年のレートですが、何と、リーマンショック後の安値を更新し6.6円くらいまで下落しているのです!!

はっきり言って、この通貨は先が読めません。
かつて1南アランド10円くらいの時に保有していたことがかつてありますが、こんなに恐ろしい通貨だったとは…素人には底が読めません。

スワップ狙いで保有するのは危険だと思いますが、一応計算してみます。
仮に1南アランド20円の時に仕込んだとしましょう。1万通貨(20万円分)仕込みます。
ロスカットラインがレバレッジ10倍だとすれば、最低でも2万円の証拠金が必要ですね。
その後、リーマンショック級の出来事で7.5円まで下落したとします。この場合、為替損益による含み損は12.5万円(-12.5円 x 1万=12.5万円)となります。
この段階でロスカットされないことが必要ですので、安全にスワップ派として運用するのであれば、最低必要証拠金2万円+ワーストケースの含み損12.5万円 = 14.5万円が必要にあなります。
すなわち、1南アランド20円の時仕込み、リーマンショック後の下落に耐えるには、14.5万円の証拠金をいれて、20万円÷14.5万円=1.38倍のレバレッジまでにする必要があったということになります。

トルコリラ円

最後に今、最もホットなトルコリラ円ですです。2008年ごろから現在までのチャートを示しています。最近は1トルコリラあたり15円から20円ほどですが、何と、過去の高値は90円を超えています。ここ10年足らずで約5分の1にまで価値が変動しています。だれが予想できたでしょう。

スワップ狙いといえど保有するのは超危険だと思います。
90円超えのときに仕込んで生き残っているひとはいるのでしょうか?
仮に1トルコリラ90円の時に仕込んだとしましょう。1万通貨(90万円分)仕込みます。
ロスカットラインがレバレッジ10倍だとすれば、最低でも9万円の証拠金が必要ですね。
その後、15円まで下落したとします。この場合、為替損益による含み損は75万円(-75円 x 1万=75万円)となります。
この段階でロスカットされないことが必要ですので、安全にスワップ派として運用するのであれば、最低必要証拠金9万円+ワーストケースの含み損75万円 = 84万円が必要にあなります。
すなわち、1トルコリラ90円の時に仕込み、今回の下落に耐えるには、84万円の証拠金をいれて、90万円÷84万円=1.07倍のレバレッジまでにする必要があったということになります。

まとめ

個人的にはスワップ派の運用スタイルは、あまりチャートに張り付かずに済み、サラリーマン等が副業でやるには有効だと思っています。将来の自分年金作成のための長期運用にも向いているでしょう。
但し、前述のように南アランドやトルコリラは非常にリスクが高くレバレッジを1倍強程度に抑える必要がでてしまうため、高金利通貨のメリットが薄れてしまいます。
一方で豪ドル(またはニュージーランドドル)あたりであれば底値が読みやすく、レバレッジも多少かけることができるため、少しはましかもしれません。

参考になれば幸いです。投資は自己責任で

最後まで読んでくださってありがとうございました。

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